授業記録 サーカスのライオン⑧
やりたかったところまでできなかった。
ねらい
物語を読み手側からみるとライオンが男の子を火事から救った話だけど、ライオン側から見ると、男の子に救われた話としてみることができる。一方で見ると、ライオンの勇気が目立つが、もう一方から見ると、男の子の優しさの物語、愛の物語である。そのことを感じてもらうことがねらいにあった。
めあて 物語の変化を捉えよう。
物語を一言で表すと?
ライオンが男の子を助ける話。
そうだね。
ライオンは話の中で変わっていってます。どんな変化があったかを確認していきましょう。
はじめは、
- 目が白く濁っていた、しょんぼりしていた、檻の中では寝てばかり、火の輪は三本
おわりはどう変わっていたかな?
これを考えましょう。
班にホワイトボード渡します。班で答えを探していきましょう。
発言の少ない子を参加させようと思い、グループワークを設定。課題時間を五分とみたけど、それよりもかかっていた。
意見の出ない子は、自分からペンを持つことはなかったが、一緒にやっている、教科書を見直しているので、聞いているだけよりは参加が感じられる。
ホワイトボードの答えを合わせる。
そこでチャイムがなってしまい授業を終えた。
やりたかった続き
その後に、こうやって変わったのはどうして?
男の子と出会ったから。男の子と話したから。
この物語は、ライオンが男の子を助けた話。みんなが知っている英雄ライオンの話だけど、知らないところでもう一人ヒーローがいます。
誰かわかるかな?
男の子。男の子も一人(一匹)助けているよね。ライオンは、男の子に助けられています。ライオンは男の子のおかげで若返ります。そしてそのことは、男の子すら知らない。男の子の愛が男の子の知らないうちにライオンを助けているのです。
この物語は、ライオンの勇気・根性の物語であり、男の子の愛・優しさの物語であり、二人の友情の物語でもあるのです。あなたにとってこの物語はどんな物語と言えるでしょうか?
と話を終えるのでだったけど、、、授業のタイムコントロールができてなかった。
反省
タイムコントロールが甘い。
グループワークは全体の活動をすいあげられた。発表に消極的な子も参加が見られた。
授業記録 サーカスのライオン⑦
銅像会議。
ねらい
じんざの素晴らしさを助けたことから、助けるために誰もが近寄れないような火の中に飛び込んだことと具体化。そして、そんな勇気が素晴らしいのだと、抽象化させたい。
授業
あなたたちはこの町の人たちです。ライオンが素晴らしいので銅像を建てたいと思っています。私は町長です。私のところに「銅像を建ててください」とお願いしにきましょう。
ライオンのどんなところが素晴らしいから建ててほしいのか言うようにしましょう。
と、ロールプレイに挑戦してもらう。
男の子を助けたから建ててください
頑張ったから建ててください
なかなか求めるものが出ない。
二宮金次郎はみんなに勉強してるところを見習ってほしいと建てられたよね。じゃあライオンの場合は何を見習ってほしいのかな?
こう問いかけたことでやっと求めている答えに向かった。
はじめに銅像はなんで立つの?というところが必要だった。
授業後
抽象的な言葉は、まだ馴染みがないのかな引き出しにくかった。
会議という設定。先生との押し問答には子どもたちはよく食いついていたような気がした。主体的な参加が見られた。それでも全体を巻き込めていなかったのが残念。グループで訴えに来るようにさせたほうがよかったかなあ。
男の子を助けたことを多くの人が書いている。それは、無謀ではなく、勇気であったこと。そこに言葉を向けて欲しかったけど、、、難しい。
「」ライオンの「」に何を入れるのが適切かというやり方もあるなぁ。
やさしい?おもしろい?勇気ある?カッコいい?根性ある?たくましい?強い?英雄?
何を入れて、そこに入れる言葉がなぜかと考えられるとよかったのかな?
授業記録 サーカスのライオン⑥
お客はどうして手をたたいたのだろう。
ねらい
ライオンの行動が勇気のあるすばらしい行動だとお客が感じていることを理解する。
手を叩く時ってどんな時?
すごい時、すばらしい時、応援する時、、、
この場合の手をたたいたは、どんな意味でたたいたんだろうか?
おまいり。
出てきてほしい。
天国へ届けたい
意見が出た時に、もう少し詳しく話してもらえるとよかったのかな。深まりが出なかった。どうしておまいりがいるのか?すごいことした。人を助けた。などでつなげることができると。手をたたいた理由が、助けた行動に対しての拍手だと理解できる。
みんなが知っていたから。と本文を取って書いている子がいたがそれに対して、何をと聞き取るといまいち出てこない。グループで話を書くのがいいのかもしれない。
銅像が立つんじゃない
Aさんが「銅像が立つんじゃない?」と言い出すので、どんな銅像が立つのかな?その銅像の足元には何が書かれているのかな?と聞く。
ヒーロー、英雄。などと、ライオンを評する言葉が生まれてきた。
なぜこのような表現になるのか?子供たちは人を助けることに、すばらしい価値を持っているから。誰にでもできることではないから。
授業後
子どもの答えに対しての返しがよわかった。なぜそのような答えを出したのか?を深掘りしたりなかった。
授業記録 サーカスのライオン⑤
金色のライオンはどこにいったのだろう?
ねらい
これを問うことで、ライオンにとっての幸せ、願いがどこにあるのかを理解させようとした。
授業風景
どこ?何をしている?理由も書こう。
天国
地獄
くらやみ
サーカスを見守っている
男の子を見守っている
男の子を待っている
よく頑張ったパーティ(男の子を救ったこと)
意見を出していく中でAさんが、言い出す。じんざって死ぬつもりだったの?
なるほど、それは大事なところ。だから後で考えよう。
ところで一つ出ないんだけど、とじんざが初めにずっと夢に見ていたのは??家族で草原を走る夢。じゃあじんざが願っていたことって?そういうことじゃないのかな?
とゆさぶる。
意見に書き加え、どれが一番しっくりくる?と聞くと、「家族と草原を走る」によく手が上がる。
もう一度どうして?と聞けばよかったか??
いつから死ぬつもりだったのかについて、文を追って見ていく。初めから??
「ようし、明日は、、、」ここで死ぬつもりだった?
と読み進めながら確認。死ぬつもりで、飛び込んだ訳ではないことが理解できたよう。サーカスでくぐってきた火の輪だから、火事の火の中も乗り越えられるという自信?
ふりかえりには、この、いつから死ぬつもりだったのかに対してのものが多かった。
授業後
二つのことを考えると、後半に考えたことのふりかえりが多くなってしまう。前のことへのふりかえりが得られなかったのが残念。後ろのことは子供の疑問から起きたことなのでより、考える意欲が際立ったのかな。
授業記録 サーカスのライオン④
計画、ねらい
どうして胸が熱くなったのだろう
胸が熱くなるー感動する
ライオンは男の子の何に感動したのだろう。
好きでいてくれる
お見舞いに来てくれる
ライオンって病気だったの?
いつも通り火の輪をくぐっていた。
じゃあどうしてお見舞い?
僕のことをわかってくれている!
ライオンが好き、じんざが好き
授業記録
じんざは何に感動したんだろう。
- 大好きの気持ち。
- しょげていたことに気づいた。
- お見舞いにきたという行動。
もっともやさしさを感じ感動するのは、どれかな。
大多数が大好きという言葉に手をあげる。
次がお見舞いという行動。ここに心を揺さぶられる。
じゃあどうして見舞うのか。
ライオンって病気だったのかな?しんどそうにしてたのかな?
違う
普段通りにライオンのステージに立ったじんざを男の子はどうしてしょげていたと思ったのかな?
占い師ちゃうん?という子ども
お母さんに、あんたしんどいんじゃない?と言い当てられたことはない??あなたのことを大好きな人はあなたがいつも通り動いていても小さなところで気づくみたい。
男の子は大好きで見るからじんざの調子がわかるのかもしれません。占いではなくて。
じんざの胸を熱くしたのは、「大好き」の言葉、だからこそ気づいたじんざの体調、それを心配して見舞う行動。そのどれもが重なってきたものだということ。
最後は私が主に語るという、本当なら気づき学ぶところを話して聞かせていました。
もっと活発な話をうめるようになりたい。
ふりかえり
ペアトークなどでは話が見られたけども、発表が特定のこの発言に終始してしまっていることが悔しい。もう少し発言させるためには、、、
はじめの問いが難しかったのかな。
これを打開するために、活動的なワークを入れて次回、今日の確認をしていきたい。ペープサートはどうか?
選択肢があって、どの行動がライオンらしい?どの行動が男の子らしい?と考えてみるのはどうか?
曲芸ではライオンは、元気に飛び回った・ふつうになんとなく飛び回った・元気なく飛び回った時々失敗した
見ていた男の子は、すごいと拍手した・つまらないとお菓子を食べた・なんだか体調が悪い気がすると心配した
とか
発問がもし、「男の子はどのくらいライオンのことが好きなのでしょうか。」だったら答えやすかったのかもしれない。
大好き
お見舞いに来るほど大好き
サーカスの曲芸の様子を見てなんだかしょげていると見とり、一人でお見舞いに来るほど大好き
と、理解の深まりがわかりやすく変わりそうな気がする。
授業記録 サーカスのライオン③
「ウオーッ」
ライオンはこれにどんな言葉を込めたのかと考えましょう。
前文を読んだ後に続いてもらう
「消防車来てくれー」
「この子どもをたすけて」
「たすけてくれ」
「はやくたすけにきて」
「自分はいいから子どもをたすけて」
「おーい」
いま出た、言葉のうちぴったり来るものはどれ?と聞き手を上げてもらう。
「自分はいいから男の子だけでも」になった。その理由は?と追いかけて問う。
数人が同じように子どもが大事だからとの旨の話。
ふりかえりには、子どもが大好きなんだってことがわかった。などとあった。ふりかえりは、どうしてライオンが助けたいと思ったのかわからないといった文も。
じんざにとって男の子が命にかえたくなるほど大切な存在だと読み取ることがねらい。
そのねらいはふりかえりを読むとおおむね達成できたように感じる。
授業記録 サーカスのライオン ②
サーカスを感じよう
サーカス行ったことある人?よく手が上がる。何が出てくる?口々に言うものを書き取る。
何してる?空中ブランコ、玉乗り、綱渡り。
今日はそのサーカスを体験してもらいます。
みんなはお客さん。どうするの?イェーイ。拍手。すごーい。
前で踏み台を用意。
虎に出てきてもらって、玉乗りしてもらいましょう。だれか虎できる人?
- 言葉を振り返ると無駄に長い説明が多かった。上に示したほど簡潔な場の説明ができていない。僕がサーカスの人を模範して説明したらしたためか。子どもに一ぴきの虎をさせて、雰囲気を作っていったほうがよかった。一人二人と出てながら場を作れたほうが言葉少なく済んだと思う。
前で虎の玉乗りをさせてサーカス小屋の疑似体験する。
前で盛り上げた後、聞く。
虎はどんな気持ち?
おもんない。お肉欲しい。
おもんないってのは?
もっと難しいことをしたい。
まだまだできるぞってことやね。
お肉欲しいは?
ごほうびがほしい。
なるほどだからやっているんだもんね。
- ここで、おもんないと出てくるのは予想外だった。拍手がもらえて嬉しい。できて楽しい。などを予想していたので。
- おもんないの真意を聞けた時、なるほどと思えた。体験が踏み台の上に上がるだけだったので、物足りない思いもあるのだろう。しかし、向上心の現れと受け取ることで、虎のキャラクターが浮き上がる。
次に、サーカスを見た君達はどうだった?
すごい。
素晴らしい。
やってみたい。
そうだね
じゃあじんざはどう思ってるのかな?同じ?違う?
違う!
どう思っているの?
つかれた。めんどくさい。
もっと拍手がほしい。
もっと輪の数を増やして。
仲間がほしい
お父さんお母さんお兄さんとやりたい
違うことしたい。
ところで、じんざはどう思っているんだろう。手をあげてね。
意見を順番に読み上げて尋ねると、「めんどくさい」と「家族」のところで手が上がる。どうしてそう思うのかな?
家族の夢を見るから。
なるほどねー。
今日はここまで。
- 全体での発言を精選させることが必要。
- じんざの気持ちが一般的なサーカスの動物とずれていることを体験的に抑えられたことがよかった。